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2005年6月 8日 (水)

四日間の奇蹟、と、バッド・エデュケーション

本日、ようやく見た2本について。いずれも、演出法の話などは抜きに一旦するとしまして、テーマ的な話を。どうして、こうも「愛と死」ばかりで、みんなは「感動」させようとするのか。感動できない「愛」はあるかもしれないが、感動できない「死」は、ないんじゃないか、と自分としては思う。「死」は、「永遠の別れ」の同義として使われている。今日見た2本は、しかも、いずれも「初恋」がきっかけになっている。前者は、その理想は砕かれることなく、後者は砕かれる。『四日間の奇蹟』は、ドラマがあの体裁なのに、すごく素っ気無いタイトル。このストーリーは、何も言わず気づかれずに終わる恋愛が、普通ありえないきっかけで表に表れる話である。2日前鑑賞の『ウィスキー』は、さまざまな心境を表すきっかけは生まれないままに終わるストーリーだが、『四日間』の主人公たちには訪れる。しかし、日本メジャー会社の中でのトリッキーな純愛映画(死も絡んだ)は続くなぁ、と。『バッド・エデュケーション』は、ラスト近くの、フィルム・ノワール映画祭みたいなものをやっている映画館に入って「どの映画も俺たちみたいだ」といわせるセリフが、アルモドヴァル自身が、観客が「この映画のジャンルは何?」と戸惑ってるのにアドバイスを与えたかのように聞こえた。ドラマのきっかけは「愛と死」が多いが、「感動」を考えなければ、そこに「嘘」や「裏切り」が有効なスパイスとなる。一見、感動の話が「嘘」で、その影を薄くしていく。主人公の映画監督は、初恋の相手だった青年の死と退廃を、あれほどまでにクールに受け止めるのは、なぜなのだろう。青年の死よりも、青年の弟の裏切りにこだわるのは、なぜなのだろう、それらは「人間は複雑だから」で済む話なのだろうけれど。『トーク・トゥ・ハー』、まだ観てないんですよね。多分、「愛と死」はあるけれど「嘘と裏切り」はないドラマなのだろうなぁ。

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第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作、 浅倉卓弥著の「四日間の奇跡」は2004.1に発刊され、 映画化に合わせて文庫化もされているようですが、 発刊部数百万部を超えるベストセラーです。 メガホンを取るのは、『半落ち』で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した 佐々部清監督。 監督自身が発売当初に手にした原作に惚れ込み、自ら映画化権を獲得。 脚本執筆に1年余を費やしたそうです。 メインとなるアイディ... [続きを読む]

受信: 2005年6月 8日 (水) 10時37分

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