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2005年6月18日 (土)

行け、生きろ、生まれ変われ

強烈な経歴を持つ監督が、自らが関わっている問題とはまた別の、世界の問題をテーマに映画を撮る、というすごい動機による『行け、生きろ、生まれ変われ』。描かれる土台となる社会情勢は実話であり、その中での、細かなひとつの「あったかもしれない人生」を、その実話の実体験者である青年を主役に撮る、というかなり精神的にも過酷ではなかったか、と思わせる発想。「社会情勢を切り取るため」に映画はある、というのもひとつの側面で、今回の映画が甘いのか素晴らしいのかわからないが、主人公の少年を常に暖かく見守る女性たちが多くいる、という設定だ。ここで「君を愛してくれている人は、世界にこんなにもいる」という考えと、「そんなに甘いはずがない」という懐疑が生まれる。現実は過酷だが、周りの女性たちは暖かい。しかし、本当に、女性たちは、裏切らないのだろうか、なんて考えてはいけないのだろう。そこが、この映画がフィクションであるファンタジー性の一面ではないか、とも思うのですけれど。音楽が、にわかに最近ひっぱりだこのアルマンド・アマール。なんと、この次に上映されたコスタ・ガブラスの『斧』も彼が音楽だ。(ちなみに、共にサントラはリリースされている)。

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コメント

こんばんは。
それまでやそれ以外があまりにも過酷だったので、
私は「そんなに甘いはずがない」と感じる余裕もなく、
ただ、ただ彼女たちの優しさと愛情に感動しちゃいました。(^^)

投稿: かえる | 2005年6月21日 (火) 23時09分

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受信: 2005年6月21日 (火) 22時51分

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