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2005年6月20日 (月)

強烈に普通なイージーリスニング

ロニー・アルドリッチのヴォカリオン盤「REFLECTIONS/WITH LOVE & UNDERSTANDING」を聴く。うーむ、強烈に普通だ!!!! 強烈なイージー・ファンでなければ、おそらく、「ポップスをピアノでカバーした(だけの)アルバム」以上の意味がわかりづらいに違いない。アルドリッチといえば、大きめの中古レコード屋さんに1000円札握り締めていけば、5~6枚は、LP!!音源をゲットできるだろう。だが、それらは「夢のスクリーン・ムード」etcのように、日本で選曲もジャケットも差し替えられて、オリジナルはどの盤に入っていたかなどの跡形もなくなったものがほとんど。より何より、CDで「ロニー・アルドリッチが<ロニー・アルドリッチのアルバム>として分類されて、聴ける」ということで、魂が震えるのでしょう。このアルバムだと、特に2枚目。「スター誕生」のエバー・グリーンとか、「フィーリング」とかをレパートリーにしていますが、もう、今にも、ボリューム絞って、ミスター城達也の声が聴こえてきそうです。これですよね、この感じを、ちゃんとアルドリッチ音源とわかって、聴けるところがすばらしい。マントヴァーニのアルバムはじめ、とかく、イージーリスニングもののアルバムのタイトルは、まるで「仮題」のようなタイトルが多いが、このあたりの「脱アーティスト性=プロのエンタテイナーに徹した音源」に触れる思いで、武者震いいたします。しかし、ここ数年のイージーリスニング復刻シーンの状況はすばらしくよくなっていることは確かでしょう。アルドリッチだけでも、結構な枚数、もうCD化されましたからね。

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コメント

僕はロニー・アルドリッチかなり気に入っております。彼は往年の英国人ピアニストで多重録音の重厚さと彼のバックをつとめるロンドンフェスティバル管弦楽団のシンフォニックな伴奏との掛け合わせです。優雅さと格調にあふれ紳士淑女の国英国のイージーリスニングらしく風格があります。アルドリッチのピアノはジョンブル的であり同じピアニストでも女性的なリチャード・クレイダーマンと比較したらどちらかといえば男性的なピアノイージーリスニングだと思います。

投稿: ノイシュバンシュタイン坂巻 | 2005年8月26日 (金) 01時29分

ロニー・アルドリッチのピアノの話をもう少ししましょう。彼は大英帝国が生んだジョンブル・ポピュラー・ピアニストです。じつは最初聞いたときはアルドリッチもクレーダーマンも同じピアノだしあまり変わらないと思いましたがあるアルドリッチを聞けば聞くほど彼がジョンブル音楽家だということが理解できたのです。それは彼の演奏は英国独自の風土そのもののメロディーらしく紳士淑女の礼節やおしとやかさや伝統的な古風さに現代的なポップな息吹きを加えるという独自の雰囲気のものです。したがってひじょうに壮麗なイージーリスニングになっています。アルドリッチのピアノは低音部と高音部を分けそれで2台分のピアノの音を再現するのですが、彼のピアノは低音部ではとくに重厚な音になっています。この厚みのあるピアノの音でまず堅実なジョンブル魂の洗礼です。それにロンドンフェスティバル管弦楽団のクラッシックで鍛えた伴奏があわさるとそのイギリスらしさはさらに冴え何倍にもなります。したがって彼らはスピード感のある曲だとそのスピードに流されず力強く実に完成度の高い作品に仕上がっています。いっぽうスローな曲も芸術的に美しく仕上がっています。そんなアルドリッチの典型的な大英帝国のイージーリスニングもイギリスとおなじ島国の日本人のフィーリングにも合うのではないかと思います。

投稿: ノイシュバンシュタイン坂巻 | 2005年8月31日 (水) 23時54分

>ノイシュバンシュタイン坂巻様
詳しく、いろいろとありがとうございます。わたしが「普通の」と称したのは、例えば「年に一枚CDを買うか買わないか、という方」でも聴きやすい、そんな優しさを持ちながら、自己主張というかプロ根性というか、をもっている、そんな印象だったからで。アルドリッチの素晴らしい点は、多くのオーケストラが、特に60年代もののポップスものをアレンジした時に真面目になってしまうところが、アルドリッチのそれは、楽しいポップスのエッセンスをしっかり汲み取った上で、それなりの格調高さを作り上げていることです。クレイダーマン氏は、性格がそうなのか、この方のほうが、遊びの少ない方ではありますね。いずれのナンバーも、しっかりメロディを伝えよう、としている以上のふくらみが期待できない、というか。なので、クレイダーマン氏のは、センヌヴィル氏などの「クレイダーマン・オリジナル」曲が好きですが。

投稿: babby | 2005年9月 1日 (木) 00時57分

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