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2005年7月26日 (火)

見えないことの恐怖

ようやく『宇宙戦争』を見る。かなり、この映画の味方します。というのも、ほぼ自分の期待通りだったからで、自分としては「宇宙人侵略版のプライベート・ライアン」であり「ただ逃げ惑うだけ」であり「シンプル」だったからです。スピルバーグ映画のアンチリアルなところは、人間ドラマの嘘っぽさで、これだけのパニック映画だったら、もっといろんな人間像をつい描いてしまいたいところなのに、逃げ惑う男を描くだけに絞る。極限状況では、自分の本性が見える、とかそういうレベルの話をする暇もなく、つまりは「偶然生き残った男と娘の話をトム・クルーズが演じた」みたいな感じである。なにしろ、何がどうなっているのか、全く全体像がつかめないのがいい。この切り取り感は、シャマランや北野映画を思わせる。シネスコじゃなくビスタなのも「視野を狭くしたかった」からではないか、なんて好意的な解釈もとる。薄く、色彩感の乏しい画面、どことなくドライすぎる人間の描き方、これらはスピルバーグ映画全体にあるもので、(特に最近)、でも前作「ターミナル」などと比べて考えると、やはり宇宙戦争的な映画の方が燃えるのかなぁ、と思ってしまう。スピルバーグ・プロデュースでシャマラン映画とか作ったら、ものすごい傑作ができるんじゃないでしょうか。

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コメント

どもー。お邪魔します。
ほぼ同意です。でも、好意的に解釈できるところって、ほとんど原作のエッセンスなんですよね。問題は新しく加えたエイリアンの解釈とかがまったく意味をなしていないところで。中途半端に改変する必要はなかったと思うんですよ。それがなけりゃ積極的に支持するんですが。

投稿: SOW | 2005年7月28日 (木) 11時10分

いらっしゃいませ。
そうですか。原作読んでない(ほとんど、「原作」なるものは読んでない・・)人間には、わからない真相ですね。また、偉大な原作を改変する、ということの難しさ、恐ろしさ、あるようですね。

投稿: babby | 2005年7月28日 (木) 11時37分

いや、原作を無視して映画単体で見てもエイリアンまわりはおかしいのですけどね。

投稿: SOW | 2005年7月28日 (木) 17時33分

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