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2005年9月 7日 (水)

ミリオンズ

ちょうど家への帰りに、ちょっと気持ちがよかったので、深呼吸しようとすると、少し前を歩いていた男がタバコに火をつけてしまった。・・・・もう、日常茶飯事のことなのだが、自分は、知らない街とか、知らない土地に行った瞬間のひとつの刺激は、そこの「空気の体験」だとおもっている。もちろん、匂いはそうで、ほかに湿りけでもある。とにかく、画像や録音では味わえない「生もの」である。それは、自宅の近くでもたまに味わえる。すごく気持ちいい、と思える空気のときだ。しかし、どこの空気も同じ香りにしてしまう「たばこ」という香りが、すべてを台無しにしてしまう・・・と、たばこをすわない自分は思う。さて、そんな、日ごろののかすかな感動を細やかに描けるかどうかというところで、今日、久しぶりに見た「映画」の『ミリオンズ』があった。プロットの細かな点というものはともかく、この映画には「少年時代しか体験できなかったポジティブなドキドキ」が映像として具現化されている。『アメリ』やティム・バートンの諸作と比べられるのも、結局は彼らも永遠の子供の感受性をもってるからでしょう。考えれば、ダニー・ボイルも過去の作品をたどれば、その感じがあり、実際の子供たちと数ヶ月撮影を共にする今回だと、さらにその感受性も研ぎ澄まされたのかな、と思う。自分も(そう自分も)、その昔、小さかった頃、今でもよく分からなかった体験があって、ザ・スパイダースの『あのとき君は若かった』のシングル盤(当時新曲)をポータブル・プレイヤーに乗せて、うん、と念力?を送れば、イントロが自分の好きなイントロになり、送らなければ、自分の嫌いなイントロ(これは、今でも聴けるバージョンの方)になってしまう、と思い込んでいた。そして、小さな頃、本当にそうだった。そんなわけないのに、そうだった。あの体験が今でも記憶にあるので、小さな頃に経験する奇跡は、本当かどうかはともかく、何か大切であるのだ、という感覚はあるのだ。とにかく、この映画を観て思ったのは「世界中の映画がこの映画に似た映画だったらいいのに」。監督ダニー・ボイルが伝えようとしたことは、少なくとも、僕には伝わったと思います。

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