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2006年3月21日 (火)

おんなひとりの鉄道旅

本当は、明日・あさってで、一泊でどこか乗りに行こうかな、とも思っていたのですが、疲労と、疲労と、そして疲労のため、やはり一日、ぼーっとするかな(でも、ちょっと乗りに行きたいな)と思い、その代わりといってはナンですが、最近、触れていなかった「紀行文」的な本があれば、探そうかな、と思い、その気のコーナーを物色していたら、見つけました。「おんなひとりの鉄道旅」(てつどうりょこうではなく、てつどうたび、なところで、すでに少し柔らかい)。著者は、(年齢不詳ですが)一見、鉄道旅行には縁遠そうにも見える女性カメラマン矢野直美さん(自分で撮りながらの旅行記)が、路線ごとにレポートするもの。この「路線ごとのレポート」は、鉄道本のセオリーにのっとっている。ただし、期待通りの興味の持ち方をこの矢野さんはされていて、この方、完全に「車窓派」なのである。たとえば、NHK-BSでの関口知宏氏は意外に、車窓については、さらり、という感じだったが、矢野さんの場合は、基本、その路線から外れた景色は観にいかない(それどころか、短い路線なら、一日に何往復もする!)。いや、この「ローカル線の愛し方」は私のそれと呼応するところが多大で、自分とほぼ同じスタンスでローカル線乗車を理解されている方に出会えた感じでうれしかったです。しかも、岩泉に高千穂に明知、島原、わたらせでしょう。趣味、全く同じ。文章もさらっとしていて、(実は経営が苦しいに決まっているこれらの路線の)背景などはとりあえず忘れて楽しむポジティブさがある。男が、女が、という分け方は好きではないし、そんな簡単に済むものではないが、この鉄道旅行記には、男のライターが書いてしまう「哀愁」がほとんどないのが新しい。しかも、この旅行記のすごいところは、矢野さんと同様に、女性ひとりで鉄道旅行をしている女性が珍しくなく、存在することを当然のように書いている。そうか、ひょっとしたら、あの線でひとりで乗っていたあの女性は、地元の人ではなく、ちゃんと「鉄道ファン/路線ファン」だったのかもしれない、というドンデン返しに似た思いがよぎる。とはいえ、本のタイトルが、こんなタイトルというのは、世間一般的には、やはり、そういう存在は珍しいものに見えるはず、という意味合いが込められている気もするし、逆に「やっと、私たちのための旅行記が出たわ」と思う女性がいっぱいいるのかもしれない。ちなみに、こういうことを書いているわたしは、男なので、こういうことは全て憶測なのですが。

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