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2006年6月 7日 (水)

決めゼリフ~ジョージかっこいいよジョージ

時間が中途半端に空いた、というか、18:30はすぎていて、何か映画でも一本観よう(最近、全然、見ていなかったので、見るべき映画はいっぱいあるはず)と思い、この時間でも鑑賞可能な作品数が選べるだけある六本木に出る。が、なんと鑑賞可能作品が、「たまたまそれはもう見ている」作品ばかりで、結局、選択の余地なしで、未見だった『グッドナイト&グッドラック』を見る。いやあ、かっこよすぎるほど、カッコいい映画でした。この映画におけるジョージ・クルーニー、計算、し尽くしてますね。この映画の手法の手本となっている映画はおそらく何本かあると思うのですが、まず、ジャック・ベッケルの『穴』と、音楽の使い方は、ラース・フォン・トリアーの『奇跡の海』を思い出させる。モノクロ画面における、間による緊張感の演出と、実際の現場で聞こえるであろう"音"以外の演出は排除するスタイル。そして集団でのコラボレーション演技。主人公エドと上司的なジョージ・クルーニーの間だけでなく、あくまでチームとしての仕事を意識した描き方。そして、"モノクロ"を意識したのは、これが行いたかったからか、と思える、「タバコの煙」。挿入される資料価値の高いニュース・フィルムがモノクロであるための、時代同時性のためのモノクロ、というのもあるでしょう。ニクイのは、まるで当時の映画のリバイバルを思わせたいかのように、ある程度、上映を繰り返したあとのフィルムだから、の理由のはずのフィルムの痛みさえもがかっこいいことである。こういうことを新作映画で求めることは、まず珍しい。ドラマの"オン"の時の緊張感の無音楽と、"オフ"になった時のダイアン・リーヴスたちの生ジャズ。このコントラストもわかりやすい。すばらしいシーン、前代未聞の放送をやってのけた後でのスタッフたちの打ち上げ的な夜の後、スタッフが翌朝の朝刊を買いに行って、戻ってくるまでをもどかしそうに待っている、あの間のシーン。「待つ」という、本来、ドラマでは短縮する間を、意味ありげにじっくり見せる。「待ちのシーン」をじっくり見せる、これは撮影もきっと楽しかったに違いない。こんなシーン、ほんと、演技力ばつぐんの名優たちが集まらないと無理でしょう。いやあ、大人の仕事を見せていただきました。

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» ■〔映画雑談Vol.20〕今年鑑賞したシリアス・タッチの映画たち [太陽がくれた季節]
―含、『グッドナイト&グッドラック』(2005/ジョージ・クルーニー)鑑賞プチ・メモ&more... ●5月24日(水) こんばんは、ダーリン/Oh-Wellです。 ここ東京では、今日(5/24)夕方18時ほどから雷を伴なった大雨に。 矢張り、六月の梅雨時とは違って、朝、傘を持たずに家を出た勤め人や学生など等が少なくなかったようですね。 19時半頃の自宅最寄り駅前などでは、駅の建物から出れぬ人でもって普段よりも可也混雑していました。 23時過ぎ現在、雨脚こそ弱まってはいる... [続きを読む]

受信: 2006年6月 7日 (水) 09時58分

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