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2007年2月27日 (火)

ニュアンスの問題

邦題『こわれゆく世界の中で』を観る。原題は"Breaking and Entering"で、このエンタリングこそがこの映画の妙なのですが、そちらは訳されていないので、またこんな映画か、と一瞬思ってしまう。ひとことでいえば、傷つく現代人たちの様を描いているのだが。この映画の踏み込んだところは、ありえないフィクションとしての「許しあい」のような気がする。ラストの終わり方は、ちょっと驚いたが、そう展開することで、今までの同様のこのタイプの映画では描かなかったことをしようとしているのが見て取れた。悲劇にするのは簡単だが、それを敢えて、もうフィクションだからこそ、ありえない理想のラストに向って突き進む。このミンゲラという監督は、原作モノの悲劇を今まで描いてきて、決して老練なストーリーテラーではないぎこちなさを感じていたが、今回のようなニュアンス重視のものの方がよいんじゃないか。それにしても、ジュード・ロウという人は、集団劇の好きな人である。

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