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2012年3月30日 (金)

ルイス・バカロフと私

今となっては、いろんな作品をもちろん知っている諸コンポーザーの作品で、それぞれ、一番初めに知ったのは何か、ということを考えるのは、なかなか興味深い。映画音楽に出会うのは、映画館よりも、関光夫さんのFMの方が先である。軽音楽をあなたに、で不定期で枠をもってらっしゃった最後ぐらいから聴きはじめ、土曜午後6時のポピュラーアラカルトは、オンエア1回目から、多分、一回も聞き逃すことなく聴いたと思う。その頃は、もうサントラを聴くことは、自分の趣味のひとつの大きなものとなっていた(それまでは、日本の推理小説を読むのが一番。なので、趣味が二本立てになっている)。
ということで、ルイス・バカロフは、果たして、自分は何を初めに聴いたか。多くの方は、マカロニ談義に花が咲くだろうが、私がマカロニに行かなかったのは、しばらくの間、なぜか、新作以外を受け付けない志向があり、そのため、自分が映画館に通い始めた頃には、マカロニ・ウエスタンの日本公開はされなくなっていた、ということにある。ウエスタンを一番初めに映画館で見たのは、なので『シルバラード』か『ラスト・シューティスト』か『ペイルライダー』か、という状態。
で、おそらくルイス・バカロフで一番先に出会ったのは『サマー・タイム・キラー』のラン・アンド・ランをFMで、でがおそらく初。未だに、この作品は、スクリーンでは見た事はない。
そもそも、イージーがスタートになっている私のリスナー史ゆえ、心に残るのが、軟弱?なものが多くて、マカロニ以外のバカロフといって、しばらく名前だけ知っていながら、ちゃんとスクリーンでも見て、気に入ったのが『女ともだち』である。女性映画二本立てということで『別れの朝』ドイツ映画と。こちらのペール・ラーベンのサントラも、クールでよろしく、これも、どこかでCD出ないか(一度、された気もするが)。ドイツの旧作名作は確かに、とりあげそうなレーベルが今のところ、ない。
そして、いかにも『イル・ポスティーノ』ではなく、近作で、バカロフという名前からは脱して素晴らしかったのが、ヴァリースがピックアップしてCD化したメキシコ映画『SEA OF DREAMS』。バカロフの仕事は、ところどころ、他のイタリアン・コンポーザーにはない、イタリアン・コンポーザーらしからぬ作風を見せる。
なんと今年も、『HIDDEN MOON』というウェス・ベントレー主演作があるようです。ルイス・バカロフ、1933年3月30日生れ、今年で79歳。

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2012年3月29日 (木)

今日はヴァンゲリス氏の誕生日です

ヴァンゲリスを初めて知ったのは、もちろん『炎のランナー』が、まだ邦題をもっていなくて、インストなのに、ベストヒットUSAに登場した頃のこと。ただし、この頃、自分は高校生(男子校)で、洋楽好きも多く、フュージョン好きとかもいて、クラスでミュージシャン談義ができた(今では、多分、信じられない。ゲームクリエイター談義とかになるのだろうか)。そんな中に、ヴァンゲリスとジョン・デンバーが好き、という不思議な趣味(一見、両極)の友人がいて、彼に、ヴァンゲリスの旧作は教えてもらったと思う。そうそう、ちょうど、その頃にカール・セーガン博士の『コスモス』がブームになって、それに使われた音源のLPも出たのだった(あの番組用に作曲されたオリジナルではない。モリコーネの『ルーブル美術館』的な感じ)。
『炎のランナー』がアカデミー作曲賞を取ったのは、自分ではしっくり来なかった。オスカーが、劇伴本職な作家に不利なのは、昔も今も変わらないが、この年もそう。他のノミネートは『ドラゴンスレイヤー』『黄昏』『ラグタイム』そして『レイダース』。これだったら、自分なら『黄昏』ですね。しかし、『炎のランナー』の、あのアコースティックなシンセというインパクトは、その後のサントラ界にも絶対影響を与えているし、ヴァンゲリスが映画音楽に深く関わっていくきっかけにも絶対なっているはずなので、これはこれで意義のある受賞だったのだ、と今になっては思う。
ヴァンゲリスは知られている通り、サントラの盤化に積極的でなかった。『ミッシング』はシャドウズが演奏したシングル盤を買ったし、サントラとしていきなり出たのは、『南極物語』が、以後初となる。『ブレードランナー』も、カバー演奏のLPが出る異例。今となっては、こちらの音源も、聴きなおすと、それはそれで楽しいのですが。
ヴァンゲリスはハリウッド作品は2004年の『アレキサンダー』が現状最後。今年で69際なので、晩年の例えば、ミクロス・ローザのようにシブい小品などで復活とか、してみていただきたいのですが。
追記。『炎のランナー』の主要曲をフュージョン・カバーしたサックス奏者アーニー・ワッツのアルバムも大好きです。

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2012年3月28日 (水)

スペインのホラーに関して諸々

偶然、日本で公開されるジャンルに偏りがあるだけかもしれませんが、スペインには、ジュブナイル・ホラーとでもいうべき、もしくはホラーと子供という対象が、映画の素材として、非常に重要な位置を占めた文化があるように思われます。
私が、スペイン発のホラーであり、子供ものを知ったのは、多くの映画ファンがそうであるように『ザ・チャイルド』(音楽は、クラシックをタンゴ調にしたり、とユニークなアレンジでイージーリスニング・シーンでも人気だったワルド・デ・ロス・リオス。しかし、本作担当直後に自殺しているため、本作が映画音楽の遺作である)でした。この映画公開時は、ホラーというよりも、スペイン映画における子供の重要性が語られていたように思われます。
次に、製作年度は、前後しますが、スペインの子供モノといえば80年代のアート映画文化の中の代表作となった『ミツバチのささやき』が紹介される。そして、その数年後に、日本で紹介されたのが、あのアメナーバルがまだ20代そこそこで自身が音楽も担当して発表した『テシス 次は私が殺される』。主人公の女子学生を演じたのが、そのミツバチのささやきの少女アナこと、成長後のアナ・トレントでありました。
その一方で、注目されてくるのが、ギジェルモ・デル・トロ。メキシコで撮った『クロノス』は評判は聴くものの、先に日本で公開されたのはハリウッドに招かれての『ミミック』(音楽 マルコ・ベルトラミ)。宗教画的な絵作りで知られたデル・トロの子供題材ホラーはなんと言っても究極の『パンズ・ラビリンス』(音楽 ハビエル・ナバレテ)である。
そして、その数年後、公開に向けてデル・トロも力を貸した『永遠のこどもたち(EL ORFANATO)』監督 J・A・バヨナが日本でも紹介される。これは、子供というより、
子供の霊との話であり、表だっては表されないが、おそらくそうではないか、と暗示される『ザ・チャイルド』の物語とも呼応することになる。また、『永遠のこどもたち』のフェルナンド・ヴェラスケスによるサントラは、先に「WORLD SOUNDTRACK AWARDS」の「DISCOVERY OF THE YEAR」部門でマーク・ストレイテンフェルド(『アメリカン・ギャングスター』)、マーク・キリアン(『BEFORE THE RAINS』)、ベンジャミン・ウォールフィッシュ(『THE ESCAPIST』ムービースコア・メディアが盤化済)、そしてこの人は未だに調査していないがTUUR FLORIZOONEの『AANRIIJDING IN MOSCOW』)といった面々と共にノミネートされており、サントラ・ファンは注目し始めていた。
『INTRUDERS』は、少年に霊が取り付く物語なので、ジュブナイル的感覚の可能性もある。が『ザ・チャイルド』『パンズ・ラビリンス』『永遠のこどもたち』はいずれも、子供が物語のカギではあるものの、子供たちに見せるにはおそらく難解で、ジュブナイルではない。
スペインにおけるホラー世界の独自性。それは、イタリアのアルジェントやフルチなどの表現するグロテスクな美しさよりは、日本の清水崇の考える、雰囲気で怖がらせる中に独特の感覚が入り込むタッチに近い。そして、それは、音楽だけで聴くならば、不安げに美しい正統派ストリングス中心オーケストラになることが多いサウンドトラックの音色からも伺える。サウンドトラックの上品さでいうならば、スペインのそれは、世界のホラーの中で最も極上なのではないかとも思う。

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とりあえずは日記的に再開してみる

2年少し、放置したままだったブログを再開したいと思います。というのも、ツイッターを書きつつ、やはり、これは長文で書いたほうが良い、ということがしばしばあり、自分の頭の中の妄想もろもろなどを一瞬で消したくない、という理由があります。そして、過去の記事を読み返すと、旅行を結構しているなぁ、そして楽しそうだなぁ、と。当時は、NHKヘビー・ウォッチャーだった。NHKから離れたのは、『ゲゲゲの女房』の時のタイミングだ。それは覚えている。あの時期、一気に、NHKが、NHKだからこそ許されるリズムなどが、かなりなくなる予感がしたのだ。そこで、テレビから離れることになり、以前に一度はまっていたTBSラジオに戻ることになり、現在に至る。テレビは、ながらができるリズムじゃないが、AMは明らかにそのリズムで、なおかつ、生放送をとにかく探していた。ぺつに自分が接点を持っているわけではなく、リクエストもメールも出さないが、生でないことを知るとシラけるのだった。
話題のとっかかりに、またもやimdbでバースデイ検索。さすがimdbなのは、レディ・ガガはポピュラー度において、ジュリア・スタイルズ、ヴィンス・ヴォーン、ニック・フロストに続いて4位なのか。
そして、自分の興味ある人物のみをピックアップしていくと、マイク・ニューウェル監督70歳か。『ダンス・ウィズ・ア・ストレンジャー』『サイレント・ボイス』『狂っちゃいないぜ』など。ハートウォームとみせかけて、その中にシニカルさが入る。自分の中で、ニューウェルとマイケル・アプテッド監督が時に混同する。そこにブルース・ベレスフォードもちょっと混同する。いずれも、クレバーな作品を作る人たちだと思っている。

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