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2012年7月 9日 (月)

スポ根にあらず『ソウル・サーファー』

チネチッタにて『ソウル・サーファー』。おそらく、サーフィン好きには、有名な話の映画化。かなり近過去で、多くが記憶をしっかり持っている事実の映画化だろうから、その事実をどう、ひとつの「映画」にするのか。そこで、ドラマのどこに比重を置くか、というところに作品としての意味合いがもたれるかな、と思ったのが、当初のイメージとは違って、競技シーンにかなりの比重が置かれていること。家族愛メインのような紹介のされ方をしているが、家族のドラマは、現実そうなわけだから回避はできず当然で、作り手は、そこよりも、主人公少女の父母の夫婦関係であったり、サーフ仲間たちの関係の流れ方などに、この物語のユニークさがあるか。ただし、これは整理した結果なのかもしれないが、ひとつの関係の描写に時間をかけず、短いやりとりで大まかなところから微妙なところまで関係性を説明していく。つらいリハビリ・シーンなどがほぼ皆無なのは、本人たちの意向が反映されているのかもしれない、とも考えた。
ちょうど、「親が自分の職業について、苦労話ばかりを家庭でしていると、子は親と同じ職業にはあこがれなくなり、親が自分の仕事を家庭でも熱く語っていたとしたら、子は親の職業にあこがれる」話を聞いた直後ぐらいだったので、苦しさよりも、楽しさを前面に出すべきなのだ、という考えが今ではあるのだろう、と思った。そうそう、エンディング。ジ・エンド、と出た後で・・・そう続くのか、というのは、そういえば昔からもあってもよさそうなのに、こういう続け方は、初めて見た。最後に結婚式で終る恋愛話なんかにも使えそう。この終り方も、この映画が、「スポ根」ものにはしなかった理由と同じ意味からであろうと思う。
ところで、オリジナル・スコアは、マルコ・ベルトラミ。人間ドラマ、しかもこんなに明るいドラマは珍しく、明解にメロディアスで萌え燃えなテーマに、さまざまに聴きやすいサウンドを工夫して、全体的にはまるでデイヴ・グルーシンたすトーマス・ニューマンわる2みたいな心地良いものでしたが、プレスなし。ブエナビスタ配給ものだし、イントラーダとディズニーのプロジェクトあたりで出てくれないかな。

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