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2013年2月19日 (火)

やはり、なぜ今なのかがわからない『ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀』

『ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀』於・チネチッタ

  まさしくザ・娯楽映画といわんばかりの映画である。ある程度、予想はしていたものの、パニック映画というよりも、コンパクトにまとめたスパイ・サスペンスである。空に浮かんだ密室で、謎を解くミステリー風味をたっぷり出すので、途中部分は、まさに探偵映画の様相。本来、見せ場であるはずの爆発シーンは、CGを全開させるだけなので、特筆箇所はない。

 『アルゴ』とは逆で、史実として曲げられない惨事は確実なので、その、クライマックスのある点は、周知、という点が、こういった史実をモチーフにした映画にはあるので、史実をフックにしたフィクションというのは、ゲームとして面白いのかもしれない。

 娯楽映画として、割り切らないとやってられないのは、若い主人公ふたりの存在である。彼らの心理描写は、いくらなんでもリアルじゃなさすぎる。

  パンフレットは、シックなデザイン。明治大学教授・ドイツ文化史の瀬川裕司氏の、(あくまで最近の)映画におけるナチ論、「ツェッペリン飛行船」著者の柘植久慶氏が、ヒンデンブルグ号と飛行船について。そして作家・田中芳樹氏の、メカ寄りの印象論。

  日本では、史実の大事故をモチーフにした作品は、真正面から、その事件に取り組む姿勢以外は、やはり難しいのでしょうね。

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