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2013年4月14日 (日)

模範的超オールスター女囚物語。「刺される原節子」はレアか『女囚と共に』

『女囚と共に』於・神保町シアター 
 
超模範的物語の映画であろうことは覚悟していたが、必ずしも、そうは終わらない展開を見せる。後半の原節子が、自身を無くしていく過程が興味深い。目を伏せる表情が後半の多数を占め、ドラマ全体としては、ハッピーなイベントをひとつもっては来るが、けっして、物語すべての好転でもなんでもなく、その「好転でもなんでもない」感は、映画の中で登場人物たちも意識している。むしろ、悪化しているのかもしれない問題提議をとりあえず行って終わる、という感じでもある。映画中何度も登場する、回廊を真ん中に据えて、両側から女囚たちの大声・叫びが反響するカット。この光景が「日常」であることに乾いた現状提示が見える。時には、超正攻法の作品を確認することも、自身の中では、それはそれで刺激的でもあった。

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