« デザインされたストーリー『オブリビオン』 | トップページ | 倉科カナ・キャラの違和感で起る化学反応~ネオご当地映画『遠くでずっとそばにいる』 »

2013年6月12日 (水)

ルクセンブルクという特殊性を生かしたミステリー『ミッドナイト・アングル』

『ミッドナイト・アングル』
(EUフィルムデーズ2013)6月11日鑑賞
於・イタリア文化会館B2ホール 
 
 一にも二にもルクセンブルク映画というものを観たことがなかったので(資本参加作品はあるけれど)なんと警察映画というか、ミステリーで、雰囲気も妖しい気分で、味わえそう、と思って観た訳ですけれども。
 丁寧な物語だと思う。複雑ながら整理がきっちりついた形で、さまざまな登場人物が現われ、その人物たちが、意外な役のものまで含めて、ドラマがしっかり書き込まれていて、なおかつ、「悲しい」。もう、ルクセンブルクの松本清張といえるぐらい、暗い過去を引きずった人生を隠しつつ、一見、平凡に事件を追っている。
 ということで、人間を描いた推理物として、なかなかの味で、青を基調として、雨の多い夜の都市の風景の甘い危険さがかっこいい。いかにも、大人の女性然とした女性たちの存在も、ドラマのスパイスとなっている。
 観終わってから、ルクセンブルクの地図を見た。広い街ではなく、コンパクトで整然とした中での冷ややかな猥雑さが映画には感じられた。
 そして、注目は、金融都市ルクセンブルクならではの事情が日常茶飯事的に描かれる。ちょっと「Gメン75」の一設定のような、この都市の特徴から生まれる危険さは、パリにもローマにもアムステルダムの舞台の映画にも、おそらく、ない。
 テイストは、やはりレフン映画あたりが好きな人は、味わいどころを沢山探し出せるだろう。

|

« デザインされたストーリー『オブリビオン』 | トップページ | 倉科カナ・キャラの違和感で起る化学反応~ネオご当地映画『遠くでずっとそばにいる』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92257/57577933

この記事へのトラックバック一覧です: ルクセンブルクという特殊性を生かしたミステリー『ミッドナイト・アングル』:

« デザインされたストーリー『オブリビオン』 | トップページ | 倉科カナ・キャラの違和感で起る化学反応~ネオご当地映画『遠くでずっとそばにいる』 »