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2013年7月 6日 (土)

まさに、まさしくなタイトル『生きる源』

『生きる源』(於・ドイツ文化会館ホール/ドイツ映画特集)

 3世代を描く物語だが、「家族」の感覚がなかなかおこらない。家族というよりも、二組の男女の成就した恋物語と、一組の成就しなかった恋愛からの孤独の物語であり、その意味では、ちょっとオムニバスをザッピングしているかのような気持ちにもなる。また、そうとうドラマで、このタイトルは秀逸。
 人間を描く巨編では、作品を引っ張る力が必要だからか、普通の尺のドラマ以上にえげつない描写を入れることは多いと思うが、この映画も、巨編ならではのえぐいが、ある意味リアルなシーンは数箇所登場する。もちろん、初めから、主人公の回想劇として語られているので、リアルさじゃなくて、残っている印象を大げさにつないで行っても不思議ではなく、くどくない程度で、そのテンションを保てばいい。
 カメラの動きが静かなことと、劇伴的な音楽を表に出すことをほとんどせず、しても、本来かかりそうなテンションのものとは外れたトーンを下げたサウンドをつけることによって、パワフルさの印象を薄めている。
 もともとが、子供時代の印象によって組み立てるからだろうか、自分の世代までの人間の描き方が極端だ、というのはあるが、その極端さが、それぞれ、憎めない可愛らしさ感を出す。
 長いドラマが終わる、そんな感じがいっぱいに漂いながらも、基本的にはサラッと終わるラストも気持ちよい。

 主人公の彼女となるラウラが、70年代のシシー・スペイセクっぽいな、と。
 

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