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2013年7月21日 (日)

架空の往年の恋愛映画の名作『熱波』

『熱波』(於・シアター・イメージフォーラム)鑑賞7/14

 シブくない。このシブくなさがいい。後半の回想部分としてのセリフの無音の処理などの技巧が、前半が存在することによって自然に入ってくる。ここでも、監督のオールディーズ・ポップ趣味は炸裂して、主要人物にバンド演奏をさせたりもする。
 ここでのスタンスは、メロドラマという、かつての映画の王道の、それもテイストも似せての復興でありましょう。なので、本当言うと、現在のアート映画ファンよりも、例えば午前十時の映画祭あたりにすっともぐりこませて、あたかも往年の名作のように見てほしい、そんな「架空の過去の名作」的な香りもする。
 ゴメスには、もうこうなったら、直接的にオールディーズ・ポップスを題材にした作品を撮ってみてほしい気がする。

 パンフレット。コラムは作家の金井美恵子氏と上智大学ポルトガル語学科教授の市之瀬敦氏。氏の指摘する「登場人物の名前」問題が面白い。このアイデアは、現代日本のアニメやラノベに共通するし、監督の若さならではの発想のような気もする。
 後半の監督へのインタビューで、この作品のエッセンスはほぼ解説されるが、難解な解釈の上に成り立つのではないところが面白い。

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