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2014年2月15日 (土)

印象的なアコースティックなメロディとニック・ウラタについて 『メイジーの瞳』

『メイジーの瞳』於・TOHOシネマズシャンテ3

  映画鑑賞後のパンフ内での監督インタビューで知ったのだが、あくまで子供の視点に立つ映画ということで、楽観的な印象が残るイメージつくりがなされているのだ。ちょっとした背景での、掲示板での張り紙の配列さえもややカラフルになされていたりする意味はそこにあるのか。
 そして、かなりの度合いでスコアが流れ、それがゆるやかに美しくやさしいメロディを保つのも、おそらく「メイジーが思わずくちづさんでいるかのような音としてのスコア」なのだろう。そこに、かすかな都会の騒音が心地よくミックスされ、両親たちの聞きたくないいがみ合いの声は、遠くから聴こえるようになっている。近くで大きく聴こえるのは、ほとんどがメイジーが聴きたい音なのだ。
 ニック・ウラタによる音数を絞ってアコースティックで、やさしいが頼りなさげでさびしげで優しく美しいスコア、そして多用されるヴォカリーズのサウンド。
 ニック・ウラタは、音楽グループ"デヴォチカ"の中心人物。そう、あの『リトル・ミス・サンシャイン』でユーモラスなトラッド的ナンバーを何曲か聞かせてくれた、あのデヴォチカだ。リトル・ミス・サンシャインは、サントラのユニークさも注目され、今やスタンダード的名盤化している。今までに最新作「100 Lovers」まで6枚のアルバムを出しているデヴォチカ、そして2008年『Lie to Me』から映画音楽にも進出しているウラタは、盤化されている作品だと『フィリップ、きみを愛してる』『ルビー・スパークス』がある。『メイジーの瞳』もサントラ盤は発売されている。今後は3月に日本ではDVDが出る『ファミリー・アゲイン/離婚でハッピー!?なボクの家族』、伝説のタクシー運転手アルフレッド・ホブスのドキュメンタリー『Alfred and Jakobine』を担当している。 

 パンフレットは、内田也哉子氏の鑑賞後観、ムーア、スカルスガルド、エイプリル、ヴァンダーハム、監督のインタビュー、森直人、渡辺祥子の作品論。渡辺氏は、ヘンリー・ジェームズの原作についても触れている。

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