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2014年2月11日 (火)

これを機にもっと米インディーズ・シリアス・ドラマを!と思う 『ザ・イースト』

『ザ・イースト』於・シネマカリテ

 善悪の意味に悩む展開に集約される、という形は、昔から「社会派」ならずとも、ある話なのだが、娯楽アクション的テイストに寄らないのは、今までのヒロインよりもさらに理論的と思われるブリット・マーリングの言動があるからだろう。登場人物たちの紹介は、この設定だと、説明的なセリフがあっても違和感はない。また、伏線回収系とすれば、一見、この映画のほころびではないか、と思える部分が、実は生きてくる、というのもある。
 前半の省略が、とにかく大胆。「潜入捜査」もののセオリーはお分かりでしょ、とばかり、ほぼいきなり、後半戦に突入する。そして、多くの陰謀者とは違い、現実にありうる範囲内での「展開」があるが、これが、大きなストーリーの構成そのものが鍵となっているのが、機知に富む脚本であるところだ。
 ドクのピアノを弾くシーンはやや謎。全体的に、マイケル・ナイマン的な空間を思わせるサウンドと混ざり合うが、そこが引き立つことはない。

 パンフレットはFOXサーチライトマガジンVol.2.
 ブリット・マーリングのロング・インタビュー。そして町山智浩氏の、本作に描かれる世界を中心とした、アメリカの、日本ではあまり知られざる部分と思われる裏知識の解説、それを踏まえて、宇野維正氏の作品論を読む流れ。そして、プロダクション・ノートとスタッフ・インタビュー。残るキャスト、スタッフの解説も詳しい。
 続いて、「スコット・フリー」についての宇野氏の解説、女優兼クリエイターの状況について杉野希妃氏。

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