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2014年2月23日 (日)

ミニマルに描かれた青年の日常が表すもの 『Sweet Sickness』

『Sweet Sickness』於アップリンク

 主人公の青年の、単調な仕事場との往復が幾度となく、省略せずに挿入され、しかし仕事場での他人との関係が一切見えないところが、青年の生きる世界を表している。静かな関係が秘める、緊張感を湛えた空間が、粘液質的に時間を過ごさせる。これも、犯罪に発展する悲劇一歩手前を危ういバランスでそろそろと歩む物語。ある意味、面白いのは、終盤は、一見、ひとりの青年が精神的に自立するまでの完結した物語の形を取っているが、あまりにもラスト近くがそっけないため、この部分にアンチリアルを感じる。実際は、そんな風には進んでいないが、自立を装っているだけではないか、という風にも見えるのだ。

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