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2014年4月27日 (日)

『あなたを抱きしめる日まで』のデスプラのサントラは、まるでファンタジー

 作品鑑賞からしばらく経ってしまったが、ようやくサントラをちゃんと聴いたので、『あなたを抱きしめる日まで』のサントラについて。
 サントラのラストで、まさにそのものな、ストリートオルガンを使ってのバージョンが出てくるのだが、テーマは、ちょっとお茶目で幻想的なワルツ。これだけ聴くと、ダニー・エルフマンと思うかな。いずれにせよ、メインテーマとして、しっかり記憶に残るキャッチーさをもったメロディ。その変奏もあるのだが、映画鑑賞中に感じた「ジョン・バリーらしさ」に、やはりフィリップ・サルドやジョルジュ・ドルリューを想起させるトラックも通り過ぎて行く。特に「Landing in USA」から聴こえ始めるメロディが、もうドルリュー。
 いずれにせよ、音から聴こえるイメージだと、思春期ごろの少女を主人公にしたファンタジー、かと想像する。過酷な過去を持ちながらも、永遠の少女で、ハーレクイン・ロマンス的な世界への逃避?を好む可愛い年配の女性、という主人公の、内面で展開している、ファンタジーに具現化された世界が、本スコアであるかのよう。
 デスプラ世界には、ファンタジー要素はいっぱい詰まっているが、コメディ要素は、あまり記憶にない。『愛のエチュード』『真珠の耳飾りの少女』あたりでイメージがつき『ベンジャミン・バトン』で決定付けられた、ラヴ・ストーリー要素も強いファンタジー音楽としてのデスプラのオーケストラ・サウンド。その流れを汲むもので、こちらも多く担当しているジャンルである、サスペンスの側に入るものではない。これが何とも粋なアプローチであろうと思う。

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